わくわく♪ 貝殻通信

和歌山の海や大阪湾で採集した貝殻を紹介します

和歌山で拾った オウムガイ(Noutilus pompilius,1758)

 

2019年 みなべ町 打ち上げ 150mm

f:id:sangootome:20200114001912j:plain

f:id:sangootome:20200114001906j:plain

オウムガイ(Noutilus pompilius,1758)

【分布】南太平洋からオーストラリア近海 
【生息】水深100m~600m
【打ち上げ】滅多に上がらない

まさかのオウムガイ!台風10号が通り過ぎた2日後に拾いました。小さな砂浜の上段で、草が生えている辺りにぽつんと落ちていました。

f:id:sangootome:20191231000059j:plain

f:id:sangootome:20191231000106j:plain

大物は打ち上げラインの上段に打ち上げられるという法則通り。スイジガイやホシダカラがあったらいいな~と思って探していたので、オウムガイの出現に呆然となりました。

オウムガイは巻貝のような見た目をしていますが全く別物で、イカやタコの親戚にあたるそうです。貝殻にはたくさんの隔壁があって、その中にガスがつまっているので、死後に海表面に浮き上がり、暖流に乗って長い距離を運ばれます。

沖縄方面では打ち上げで多数拾っているビーチコーマーさんがいますし、最近、私が聞いたところでは、浜で何度かお会いしたベテランさんでオウムガイの殻を拾った人がいました。その人から聞いた話では、鹿児島県沖で生きたオウムガイが確認されているので、南紀に貝殻が流れてきてもおかしくないということでした。

フィリピン辺りから長い旅をして流れ着いたのだと思っていましたが、意外にも身近な存在だったというわけですね。

ところで、オウムガイの殻を洗って乾かしたのですが、いまだに隔壁の中の水が抜けず、振るとチャプチャプと音がします。このまま仕舞う気にもなれず、ずっと干したままです。どうすれば水が抜けるのでしょうか (+_+)